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■ 公演名 ウィーンフォルクスオーパー「こうもり」
■ 劇場名 東京文化会館 ■ 観劇日 2012年5月15日18:30開演 ![]() 今年のオペラ、前半は日本舞台芸術振興会による ウィーンフォルクスオーパーが最大の目玉商品。 今回は多くのファンを持つ有名な「こうもり」と「メリー・ウィドウ」の 2つのオペレッタに「ウィンザーの陽気な女房たち」を加えた3演目が 上演される。 先ずは「こうもり」。 上野東京文化会館大ホールはいつになく空席が見える。 しかしヨハン・シュトラウスの有名な前奏曲が終わると 一気に熱気が上がり第一幕へ。 笑いをふんだんに盛り込んだオペレッタの傑作「こうもり」は 最後迄観客を引き付けて2回の20分休憩も効果的。 何回かこの作品を観ている私も毎回同じように愉しめる 不思議な作品だ。 オペラ初心者には是非ともこういった曲から入門して貰いたい。
■ 公演名 「シズウェは死んだ!?」
■ 劇場名 赤坂REDシアター ■ 観劇日 2012年5月15日(火)14:00開演 ■ 作 アソル・フガード ■ 演出 鵜山仁 ■ 出演者 川野太郎 嵐芳三郎 ![]() 地人会新社、第一回公演「シズウェは死んだ!?」。 本来この作品は渡辺徹主演だったが糖尿病の為降板し 川野太郎が代役になった。 渡辺徹の鬼気迫る演技を 楽しみにしていた私だったが致し方ない、同世代の イケメン俳優川野太郎を観に行く。 南アフリカの黒人差別を描いたハートフルなストーリー、 同じ人間なのにづしてここ迄差別されるのだろうか。 この作品には登場人物は2人、それも嵐芳三郎は 二役をこなす。 この嵐芳三郎が実に見事な演技を見せ次第に 観客を当時の南アフリカに誘う。 表面上コミカルな舞台ながら底には南アフリカの アパルトヘイトに苦しめられた黒人達の苦悩を描く。 既に我々は差別の悲しさや戦争の悲惨さを知っているが 今でも何処かで人が殺し合い、まだまだ人間は愚かなのだ。 昨年この作者、アソル・フガードは是迄の業績を 認められトニー賞特別功労賞を受賞。 1974年ロンドンで年間最優秀戯曲に選ばれた 作品にも納得がいく。 川野太郎は歳をとったが劇中シャツを脱ぐとその身体は 若々しい、渡辺徹は果たして同じように脱いだだろうか。
■ 公演名 「ミッション」
■ 劇場名 シアタートラム ■ 観劇日 2012年5月13日(日)13:00開演 ■ 作 前川知大 ■ 演出 小川絵梨子 ■ 出演者 浜田信也 安井順平 岩本幸子 他 ![]() まったくこの前川知大という男の頭の 中はどうなっているのだろうか。 毎回そんな楽しみを期待しイキウメを観に行く。 残念ながら日曜日の昼下り、シアタートラムは満席には なっていないが、相変わらずのイキウメファンが 詰めかけている。 イキウメの舞台は脚本前川知大の独特な発想によって 開花しているのだ。 今回は全ての事には意味があるという考えを持つ 多少宗教がかった人間と普通の人間の間に起こる ありがちな話だが、前川は深くそこに斬り込んでいく。 読売演劇大賞受賞は記憶に新しいが毎回彼の視点は 驚く程面白い。 劇団「イキウメ」には看板男優浜田信也と安井順平が 常に素晴らしい演技を魅せてくれるが今回も正に二人の 独壇場。 脇役陣も演技が上達し次第に完成度を高めている。 かなりクセのあるイキウメ、今後も目が離せない。 ■ 公演名 「軍鶏307・改定版」■ 劇場名 すみだパークスタジオ ■ 観劇日 2012年5月11日(金)19:30開演 ■ 作 サジキドウジ ■ 演出 東憲司 ■ 出演者 中井理恵 稲葉能敬 板垣桃子 他 春の劇団桟敷童子の公演は「軍鶏307」 の再演、だから改訂版となっている。 スカイツリーの完成と共に俄かに脚光を浴び始めた墨田区、 その更に何にも無い所にすみだパークスタジオはある。 劇団桟敷童子がここを本拠地に活動して数年経つが 舞台装置から会場設営、切符切りから席の案内迄 全て団員がやる。 今しがた席に案内してくれた人がいきなり役者として 目の前に現れる劇団は今やあまり無い。 劇団桟敷童子は日本の地方に伝えられる民話や戦争から 題材を取っている作品が多いが今回は昭和18年、終戦で 恥辱を受けた女達を介護する能嶋病院が舞台だ。 そこの番地から307と呼ばれるこの病院にある日 従軍看護婦興櫓木桜が帰国して物語は始まる。 戦争反対をテーマに人間の愚かさを見せ、最後は 母親の亡くした息子に対する愛を謳う。 初日だが再演の為か完成された舞台、今回は公演の 前半と後半で幾つかの役を入れ換える試み。 パンフレットの挨拶文で 「馬鹿な事を思い切りやろうと旗揚げした」と 主宰であり作・演出もこなす東憲司は書いているが、 満席の会場の熱気は貴方が馬鹿でない事を証明している。 ■ 公演名 「負傷者16人」■ 劇場名 新国立劇場 ■ 観劇日 2012年5月7日14:00開演 ■ 作 エリアム・クライエム ■ 演出 宮田慶子 ■ 出演者 益岡徹 あめくちみちこ 井上芳雄 他 新国立劇場、ブロードウェイで絶賛 された問題作が初演された。 ユダヤ人やパレスチナ問題を軸にオランダの 小さなパン屋での出来事を舞台化している。 私の想像を覆す重厚な物語を芸達者な俳優陣が 素晴らしい演技を見せる。 益岡徹、あめくちみちこ、井上芳雄、東風万智子。 いずれも持ち味を発揮させる役どころで特にパン屋の 主人ハンスの益岡徹が良い。 またいつもチラシで見るミュージカルスターの彼からは 想像も出来ない井上芳雄のパレスチナ人テロリストとしての 人間的葛藤、若きテロリストが手に入れた束の間の 幸せと自分が成すべき任務との狭間を表現した。 当日ラッキーにもテレビカメラが入って俳優陣は更にヒートアップ しただろうが今年の話題作である事に間違いない。
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